2012年6月21日木曜日

偶然のための準備をすること

水曜日は主に診療所経営や管理の時間にしています


 直接患者さんと向き合うだけでなく、診療所経営と向き合う事も大切なので、そのための話し合いや事務仕事をして、患者さんのための組織や働きやすい職場をつくっていくためにも時間を割きたいと考えています
*もちろん外部との連携やつながりを広げる時間にもなっています

 その水曜日のある会議で、偶然にも今までぼんやりと考えていた方向性を示す機会があり、思わず示した所その方向に流れていきました
 そのあとのもう一つの会議では、しっかり予定していた(もっと先にできれば・・・と考えていた)アイディアが実現してしまいました

 同僚とその二つの会議について、『たまたま上手くいって、準備していた良かった~』と話し合った瞬間、互いに『準備していたからこそ、たまたま上手くいけたんだね』と気づきました

  『人事を尽くして天命を待つ』だね
と、同僚は言いました
 
 本当にそうで、偶然はただの偶然ではなく、そのための準備に努力しているのかもしれません
多分、準備しているからこそ、偶然をチャンスとして迎えることができるのです


 サッカーの本田選手も「準備が全て」「最高の準備をして臨む」と言っているのを思い出しました
彼らのプロとしての日々が、最高の偶然を迎えるための準備なんですね・・・

 最近サッカーから学ぶこと多くてNumberを読むようになりました
何故か診療所の待合室用に定期購読されてるんですよね・・・

2012年6月20日水曜日

与えられた資源を、つないで、紡いで、結ぶ

午前と午後の診療の前後は、だいたい診療所経営や医学教育の時間になります(そういえばちゃんと研究も進めないと・・)

今日は、来週からの医学生実習の準備と、外部組織との連携のための面談と、院内各部門が集まった会議の時間でした

医学生実習の準備では、同僚のサポートと雑談から一気に新しいアイディアが生まれて、一つ成果物が誕生しました

面談では、いい連携が生まれますように・・という願いを握りながら、相手の話を十分に聞ききながらの丁寧に話し合をする時間になりました(そしていい宿題ができました)

各部門集まっての会議は、(我慢できず)司会をさせてもらい、買ったばっかりのホワイトボードに論点や手順のフローをイラスト化して、議論をまとめていきました
 やっぱりここの組織は、個々の力が高いので、一つ一つ大切なことを確認しつつ、議論を進めるとものすごいエネルギーが集約しながら進められます
確認が無いと拡散してしまうのですが・・・今日はホワイトボード君の助けもあって、3回くらいアンカーを打つことで集約できました

診療所での医学教育も、
外部組織との新しい連携も、
院内のチームが集まった会議も、
『与えられた資源』に触れている気持ちになります

こういった話題だからこそ、話している途中で『ああ、良い資源を与えられているんだ』という気持ちが出てきます

同僚がいるから、学習者にもう一つの視点が加わり、
新しい連携先があるから、この地域の在宅医療の可能性が広がり、
院内のチームの存在が、この診療所のシステムの改善の力として捉えられる
どれも大切に握っておきたい感覚達です

教育の力を紡いで、協調性をつないで、診療所スタッフの力を結んで・・
そんなことを感じながら、目の前にアクセクすることが大切なのかもしません


 そして、そのアクセクの中(まだまだ修行不足ですが)、
『与えられた資源』を”握り”ながら、
自分のこだわりを持ちながら”手放す”ことが丁寧な歩みを生んでいます

 ”握る”と”手放す”って、
つないだり、紡いだり、結ぶときの手の動きそのものに似てますね

2012年6月18日月曜日

パートナーシップの振り返りは、それを強くしてくれる

金曜日に一緒に働いている同僚との雑談が盛り上がり、
次第に新しい環境、組織、挑戦の3ヶ月のパートナーシップの振り返りになりました

フェローの時は家庭医療の診療・教育・研究・経営それぞれが、それはそれで結構大変でしたが、置かれている立場や与えられている責任という視点からは、バランスよくしかも安全に指導医やBossから管理されていた気がします

今は診療も、教育も、研究も、経営も全部リアルワールドの真剣勝負で、特に診療と経営面で立場がぐっと上がり、責任も重くなりました

その中を自分と同僚でバランスを取りつつ、互いの力が発揮されるように互いにリード、メンテナンスしながらの日々を過ごしてきました


面白いのは、それぞれ気になる気づきや疑問が同時に湧いたり、一人で決めた仮決定が2人で相談してもそうズレなかったり、敢えて控えたFeedbackを片方が伝えてくれたり・・・という同時性を発揮する一方で、互いの違い・持ち味が出た時に上手く混ざり合って(二つの川が合流して流れるように)進む感覚があることです


互いの良さと弱さを生かしながら、しなやかで楽しくて深い相互作用を生みながら、
この診療所での家庭医療の実践と教育、そして診療所経営のためのアイディアやモチベーションが湧いていることを感じます

日々相手に対して「自分にない、大切なものを持っている」感って本当に大切ですね

週末にふと思い出して、2年前に買った「Power of 2」という本を読み返してみました
ギャラップ社による5年間での4つの研究から、よいパートナーシップの8つの構成要素が書かれた本です

1相補的な複数の強み(complementary strengths)
2共通のミッション (a common mission)
3公平性(fairness
4信頼感(trust
5受け入れ(acceptance
6許し(forgiveness
7伝え合い(communicating
8滅私(unselfishness

どれも納得です
いっぱい線が引いてあってびっくりした・・

今回は1,4について一緒に振り返った(=7)ことで、8つ全部が確認できた感覚になっていました

Power of 2・・
仕事だけでなく、家庭でもですし、医師患者関係や教育者学習者関係にも必要な要素ですね・・