2009年1月29日木曜日

組織としての振り返りって良いもんだと思った夜

今夜は当直+小児二次救急当番です
指導医と虫垂炎の話題からとある医局の話題になりました

その医局では、毎年年報を出版して、
関連病院はもちろん紹介元の病院(診療所)に送ってくるそうです

指導医からその年報を見せてもらいました
堅い表紙ですが、開くと素敵な年報でした



何より凄いのは、その年報と共に、

「われわれの活動の一端を知って頂ければ幸いです」
というPRから始まり、
「日ごろはいろいろとお世話になっております」
というお礼や、
「目標としていた○○を達成できたのも紹介いただきました諸先生方のお陰」
という感謝、そして
「患者さんのQOLを高め、研修医の教育に力をいれます!」
「これまでと変わらぬ支援を」
というメッセージが教授から述べられたレターが同封されていたことです


年報も、
・教授からのメッセージ
・外部からのメッセージ
・スタッフのエッセイ
・研修修了した研修医からのメッセージ
・診療統計(症例数など)
・関連病院便り
・名簿
・学術活動の記録(論文、学会発表、受賞、講演)
・スポンサーCM
と盛りだくさんで、測ってみたら2mmくらいの薄いB5の冊子なのですが、内容は濃厚でした



これは凄い!!


年間の活動を振り返り、記録を残し、それぞれの立場から組織について思いや目標を書き…

これは組織としての振り返りだ!と感じました



そして、年報そのものが持つ機能
・記録として
・広告として
・メッセージとして
・礼状として
・・・
を感じ、その人間味とぬくもりを感じました


これを貰ったら、
この組織への印象が良くなり、関係が深まり、親近感が沸く…
そんな、印象的な冊子でした


教授のお人柄なのでしょうか…


関連病院便りでは、
かつてお世話になったN病院の指導医のH先生の記事があり、
病院とは違った側面を感じました 
愛に満ちた指導医だったんだな~と感じる文章でした


こんな素敵な年報、是非北海道家庭医療学センターでも出して欲しいです
するなら是非お手伝いしたいです
4月からチーフだし提案してみようかな…

“教えることは学ぶこと”を共有したひと時

週末に精神科の後期研修をしている友人と
「2008年度の教育歴振り返り」と称して一年(弱)を「教育」を中心に振り返ってみました

互いに初期研修医の教育に関わることが多かった一年だったので、
たまたま年始に電話したときに企画を思いつきました



やはり「評価」って難しいねという話になりました
特に彼の場合は事前の目標設定がない困難さを痛感しているようでした



そんな中でも現場やシステムの限界まで彼が奮闘してよりよい研修医教育をしようとしている様子が知れました
ただ、システムや現場の限界を改善することは後期研修医の身分を超えることもあり…
裁量を持っている中で、どんな教育のリソースがあるのかについて話題が進みました

そして、後期研修医とコメディカルとの情報交換や協働を、
初期研修レベルでも体験してもらうことは、僕らの裁量の中でできるよね~という発見ができました



僕自身は怒涛のレクチャーをした一年でしたが、
『参加者の背景やニーズを知ることが、モチベーションになって、これだけできた』
という事に気づかされました

彼は「オートクライン(=自分で話したことを聞いて気づく行為)」だねと言っていました
今後、困難なレクチャーがあっても背景やニーズを知る作業をまず大切にしたいと思います


個人的に気づいた弱点は、
レクチャーするときに『抽象的な話をするときに具体的な物語を挟むこと』
が足りないことです

よくよく思い出せば、作成中のレクチャーを人に見せたときによく指摘されたことでした


この「大局的な構図」+「象徴的な物語」の組みあわせも忘れないようにしたいです
聞いている人にとっては聞きやすいバランスを提供できそうです



初期研修中によく相談してもらっていた友人だったので、
いろいろ気兼ねなく話せて楽しくも学びに満ちたひと時でした

ピアメンターというべきかもしれません


2月はトピックについてSEAをして、3月は2009年度の教育目標を立てようということになりました
久々のコラボでしたが楽しい二時間でした