2008年2月6日水曜日

若き☆☆☆フレンチシェフの姿からの振り返り

Professional File077 フレンチシェフ 岸田周三
33歳という近い年齢に刺激された時間だった。

メモ&振り返り

・『ここが最前線』という気概を持つ
そういえば、3年前はHCFMが日本の家庭医療の最前線だと思っていた。

今はあんまり、そんな尖がったことは考えていないけど、
日本の中でもベストな環境で学んでいる気持ちがある。

だからこそ、そのプレッシャーが自分を強くさせているのかもしれない。


・『自分なりのオリジナリティがアイデンティティ 自分だけの一皿を追う』
これは「守破離」の「破離」の言葉なんだろうな・・・
家庭医としては今はまだ、「守」の時期・・・時々「破離」たくなるけれど・・・


・『昨日より今日、今日より明日』
かなり今回のテーマとなる言葉だった
後期研修医になって、常に試行錯誤し、
例え僅かでも進化しようという貪欲さが減った気がする・・・反省

きっと、「胸の中で課題を持っておく」作業が減っている
些細な疑問、一瞬の悩み・・・
成長の種は毎日の外来に宿っている、再び集め始めないと・・・
 

・『料理人として忘れてはいけないこと。料理=命を食す』
うーん。家庭医として忘れてはいけないこととはなんだろう? 

「身近な存在として、その人の命をまもり、暮らしをささえること…
その人を診る事、その人の家族・地域などの背景を考えること…」
かな~
これらは意識することで、忘れてはいけないことではないか・・・
memento moriとかかな・・・ 


・『師(パスカル・バルボ)との出会い』
やっぱり人生の理想や原型と出会うことは大切。
家庭医としての原型に、学生時代から多く出会えたことが今でも財産になっている。

「我以外皆師」という言葉を思い出した。
初期研修医のとき、同期の診察風景のビデオから多くを学んだ記憶を今もはっきりと覚えている。
師を持つこと、理想や原型と出会うこと。
そして、それを忘れないことが大切なんだろうな。

 
・ 『精肉店で見習い/肉の熟成・調理を習う』
フレンチの修行の過程で、彼の仕事の幅を形成した時間なんだろうな。
料理人という仕事への熱意と愛情を感じたエピソードだった。 

仕事に関係することは全て吸収する姿勢。 
幅が出来ると、高みにも深みにも通じる。
まずは、種々のプロジェクトを大切にしよう。


・『師と仕事をするか、帰国するかの選択。師が反対する中、帰国』
選択に迷ったのちの結論は原動力になる。
北海道に行くかは締め切り1分前まで迷った。
でも、「北海道に来たからこそ!!」という力になっている。

最近の在宅での看取りについて葛藤があり、別の指導医に話したら、
「迷いがありながら決めることが大切」と言われた。
すーっと染み入るFeedbackだった。

3年後、
試される大地で更なる挑戦をするか、
母なる湖の近くで新たな挑戦をするか、
とても迷っている。・・・きっといい結論がでるだろうな。