2012年9月9日日曜日

福岡の学会の振り返り

学生時代ぶりに福岡に行きました。
福岡はテニス部幹部時代の西医体等で甘苦い思い出がある地です。

今回は第3回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会の開催地!!


行きは同僚と九州新幹線デビュー。
いつも一緒にお酒を飲めないシフトなので、この時ばかりは新幹線でビール!(おっちゃんスタイルです(・_・;))

AMEE(欧州医学教育学会)帰りホヤホヤの時差ぼけ状態のはずなのに、
米原⇒博多までずっとAMEE報告漬けでした!!
AMEEすごい。そして3時間延々と報告できる同僚はさらにすごい。
(実は新幹線でいろいろ仕事する予定だったのですが、大興奮で聞いてしまいました。抱えている仕事やProjectにすぐ生かせそうな学びが満載でお得な時間でした。)


さて、今回の学会は非常に歴史的な意味があると感じられる学会でした。
プライマリ・ケア、家庭医療、総合診療の3学会が合併して約2年半。
理事長・理事が新体制となり、導入の混乱期から成長期の入口が見えそうなフェーズに感じられ、特に学会の理事長が大会長というめぐり合わせの学術大会となり、そのコンセプトが非常に明快でした。

随所に、学会を過去と未来の歴史の中に再び位置づけ、医療全体の中で相対化させて意味づけするような連携プログラムが数多くあり、丸山先生と実行委員会・理事会の皆様のコラボレーション力を感じました。

それにしても病院総合診療学会幹部との対話の場はすごくドキドキとでもすごく感謝を覚える場でした。万難を排して、お互いの力を合わせるパートナーへの道を進んでいってほしいと感じました。


今回の仕事ですが、
1.指導医講習会(サブ)講師
2.家庭医の熟達化研究(第一報)発表
3.初のポスター発表座長
4.80大学行脚Projectインタレストグループ企画・運営


1.指導医講習会では、研修医指導のためのシナリオづくりと当日のやりとりに参加しました。
70名の参加者の皆さんの参加度や良い反応に励まされつつ、こういった場を提供することの重要性を非常に感じました。今後は生涯教育委員会のタスクとしても現指導医のための学びの場を提供して、学会の指導医のための学びの場づくりに携われたらと思いました。

2.熟達化研究の発表では、この研究にご協力頂いた雨森先生、HCFMの先輩方、そしてご指導いただいている松尾先生に感謝しつつ、やっと形になったうれしさを込めてプレゼンしました。科研費の可能性や、組織特性からの熟達化について、家庭医のライフサイクルとの関連についてなどたくさんの質問やコメントを頂き、今行っている二次調査やこれから行う予定の共同研究にも弾みが付きました。年内の論文化を目指してあとはコツコツと頑張ります。

3.の座長は非常によい経験をしました。それは「偶然の役割からの学び」です。
初座長で緊張しましたが、タイムマネージメントとフロアからの質問が無いとき用の質問の準備を全5演題で行いました。そして、座長にならなければ聞けなかったポスター発表から、いろんな示唆やヒントや学びをもらうことができました。
印象に残ったのは、実践発表の重要性、何気ない臨床の疑問の検証を形にすること、そして自治医大五十嵐教室の先生たちの研究に流れる哲学です。

4.は感動の一時間でした。丁寧に準備を進めてきたのと、いろんな人といろんなアイディアがぎゅっと凝縮されたのと、当日の円卓に集まった人たちの声でいい場になりました。
行脚プロジェクトは、医学生さんが家庭医・総合医に最初に出会う場にもなっており、今後も世代を超え、形を変え、続いて行ってほしいProjectなので、そのためのいろんなきっかけをもらうことができました。

生涯教育委員会の会議もあって忙しくも充実した福岡でしたが、
HCFMの同窓会や夏季セミナーに出会った学生さんたちなど、多くの方との再会も楽しく過ごすことができました。