在宅緩和を行っているさくさべ坂通り診療所の大岩先生の講演会の日。
響いたのは、 「生活支援も緩和ケア」という言葉。
そして、 徹底して患者さんを理解しようとする姿勢。
それは、徹底した痛みの評価、患者さんの伝えたいことを含め、
いろんなサインを受け止める/受け止めようとする姿勢。
まるで、主体と客体の往復+共存。
在宅については自分も同期も先輩もみんなそれぞれいろいろ悩んでいた。
例えば…在宅での看取りをどうすればいいのか…
・患者や家族へ“そのとき”をどう伝えるか…(早すぎると不安↑、遅いと入院へ)
・落ちていくADLにどう対応/介入するか… (早めだと抵抗、遅いと介護負担↑)
・などなど…
それらに明快な姿勢や言葉やエピソードで反応を下さり、
思わず23時の飲み会まで付いて行ってしまった。
温かみのある言葉をたくさん持っていらっしゃったことも感激した。
この説得力は経験から来ているんだろうな~。
臨床心理で自己学習した雑誌の、
『自分の表現を手に入れた人が、治療者としての自分を確立できる』
という言葉を思い出す。
・『「急変」というから患者さんも家族も不安になる。自然経過と思えば、後は苦しいか苦しくないかで判断できる。』
・『在宅が継続できるかどうかは、最初の導入の2週間で決まる。
そこでいかに信頼と安心を築けるか。』
・『医療者と家族の不安が、患者さん(の自律)をダメにする。』
・『何を伝えたかでなく、何が伝わったか。そのために患者さんの辞書の中にある言葉を使う。』
今日のテーマは、家庭医療の後期研修の中で、酸素不足+やみくもに泳いでいた所だった。
大岩先生との時間は息継ぎと深呼吸を同時にするようなひと時だった。
0 件のコメント:
コメントを投稿